紫禁城に真っ白な雪化粧、北京

雪化粧した中国・北京の紫禁城をバックに記念撮影をする観光客(2015年11月22日撮影)〔AFPBB News

 米ウォールストリート・ジャーナルや米シーネットなどの報道によると、米アップルは中国で同社のモバイル決済サービス「Apple Pay」を開始すべく、準備を進めているという。

 今年6月には、Apple Payの事業を中国で始めることを目的に上海自由貿易区で「Apple Technology Service (Shanghai) Ltd.」という現地法人を登記した。

 またここ最近はApple Payサービスに関し、中国の国有銀行4行と合意に達した。同社は中国の大型連休である春節(来年は2月8日)の時期までにApple Payを開始したいと考えという。

規制の問題に直面か

 ただ、事情に詳しい関係者によると、同社は中国で困難な規制の問題に直面する可能性がある。同国では銀行業務と電子商取引業務を複数の政府機関が監督しているためだという。

 また中国版Apple Payでアップルがどのくらいの決済手数料を取るのかといったことも、この計画を進める上で重要な論点になっていると、交渉に詳しい関係者は話している。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、中国では電子決済が急成長しており、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はかねて、できるだけ早く市場参入を果たしたいと述べていた。同社は中国の政府機関と密に連絡を取り、協議を進めているという。

 またある中国人ソフトウエア開発者によるとアップルのモバイルOS(基本ソフト)「iOS」の最新ベータ版では、「中国銀聯(チャイナユニオンペイ)」のロゴを見ることができるという。

 Apple Payは、昨年10月に米国でサービスが始まり、今年7月には英国で、先頃はカナダとオーストラリアでも始まった。来年にはスペイン、シンガポール、香港でも始まる見通しだ。