8月もついに最終日、中国では9月1日が新学期ですから、夏休みシーズンも終了します。子供の教育を何よりも重要視する中国の人たちですから、8月後半は家にいて新学期の準備という家庭が多いことを考えると、爆買いも一段落する可能性が大きいと言えます。
前回の記事では、検索エンジンを使って自社の製品がインバウンド向けかを3秒で確認する方法を紹介しました。今回からは、より具体的にインバウンド向け商品に関する情報発信の方法について考えてみたいと思います。まず今回は、爆買いの定番カテゴリー「化粧品」を例に、発信する情報にどのような内容を盛り込むべきか説明します。
なぜ「化粧水」が売れて「化粧品」は売れないのか
化粧品は大きくスキンケア商品とメイクアップ化粧品いう2つのカテゴリーに分かれますが、訪日中国人がより多く買っているのはスキンケア化粧品です。
では、なぜスキンケア化粧品の方が人気なのでしょうか。これは中国の人たちの「化粧の習慣」に関係しています。中国では、以前に比べれば、多くの女性がお化粧をするようになりましたが、それでもまだまだ化粧をしない女性も多数います。さらに、「化粧をする」といっても、ばっちりメイクをするというよりは、お肌の健康を保つ、肌のメンテナンスをする、肌を美しくすることを化粧と考えている女性も多いのです。
このように、中国の女性にとって化粧とは「お肌のケア」という考え方が強いため、日本へ行った際もスキンケア化粧品を中心に購入しています。普段メイクをしない中国の女性にとって、異国の日本で普段馴染みのないメイクアップ化粧品を選ぶのは敷居が高いことなのでしょう。
さらに、メイクアップ化粧品よりも、スキンケア化粧品の方が人気のある理由はもう1つあります。