米アップルがまもなく新しいテレビサービスを発表するという情報を受けてか、ライバル企業がこの分野を強化しようとメディア各社と交渉を進めていると欧米のメディアが報じている。

アマゾン、月額制サービスを計画

米アマゾン、映画やテレビ番組の定額制ネット配信を検討か WSJ

米アマゾン、映画やテレビ番組の定額制ネット配信を検討〔AFPBB News

 米ウォールストリート・ジャーナルの9月1日付の記事によると、米アマゾン・ドットコムが映画やテレビ番組のストリーミングサービスを始めるため、米4大ネットワークのNBCユニバーサルや、フォックステレビを持つニューズ・コーポレーション、ケーブルテレビを持つタイム・ワーナーと協議しており、同社の提案を売り込んでいる。

 アマゾンは現在、テレビ、映画コンテンツのダウンロード販売とレンタルサービスを提供している。新たなサービスでは、月額制で見放題のサブスクリプション形式を取り、既存サービスと同様に、パソコン(ウェブ)、テレビ、ブルーレイプレイヤー、ゲーム機などで視聴できるようにする。

 米国では、オンラインDVDレンタルのネットフリックスが旧作映画のコンテンツを中心にサブスクリプションサービスを手がけているが、アマゾンの新サービスはこの会社のモデルを踏襲するものになるという。

 サブスクリプションサービスは、ケーブルテレビなどのビジネスを脅かす存在としてメディア企業が敬遠する傾向にある。

 しかし、旧作コンテンツであればその影響が最小限にとどまるとして比較的好意的に見られている。DVDの売り上げが落ち込んでいる映画会社にとってもメリットがある話だと記事は伝えている。

グーグルも映画配信で交渉中

 一方で、英フィナンシャル・タイムズは8月29日付の記事で、グーグル傘下の動画共有サービス「ユーチューブ(YouTube)」も映画のストリーミングサービスを年内に始めるべく映画会社と交渉していると伝えている。