米IDCが12月2日に公表した調査リポートによると、アジア太平洋地域(日本を除く、以下同じ)における今年7~9月期のスマートフォン出荷台数は、1年前に比べ24%増加し、4~6月期からは6%増加した。
ただしこれらの出荷台数伸び率は過去数年における伸び率と比較すると低下している。その理由は、この地域の最大市場である中国の勢いが衰えつつあり、同国スマートフォン市場の全盛期が終わりを迎えつつあるからだという。
今年7~9月期における中国のスマートフォン出荷台数は4~6月期から1%の伸びにとどまった。これに対し、アジア太平洋地域の他の新興国は同22%増加した。
中国スマートフォン市場の成長鈍化を背景に、同国の主要メーカーは国外進出を加速させている。そうした中国メーカーの活動が、中国以外のアジア太平洋地域の出荷増に寄与しているという。
上位5社のうち4社が中国メーカー
今年7~9月期におけるアジア太平洋地域のメーカー別出荷台数を見ると、最も多かったのは韓国サムスン電子で、その出荷台数シェアは16.0%。これに次いだのが中国シャオミ(小米科技=Xiaomi)でそのシェアは10.4%だった。
このあと、中国レノボ・グループ(聯想集団)の9.1%、中国ファーウェイ(華為技術)の6.6%、中国オウポ(広東欧珀移動通信、Oppo Mobile Telecommunications)の5.7%と続いている。
つまり、上位5社のうち4社は中国メーカー。このうち2位のシャオミの出荷台数は1年前の3倍以上に増え(210.2%増)、5社の中で最も伸びた。