「昭和40年男」という雑誌をご存じだろうか。実は私も2年半ほど前に編集部からインタビューの依頼を受けるまで、その存在を知らなかった。株式会社クレタパブリッシングから奇数月の11日に刊行されているA版約150ページの雑誌で、創刊は2010年春。現在発売中の2014年12月号で28冊目になる。全てカラーページなので、写真が盛りだくさん。おざなりな記事はなく、毎号読み応えがある。発行部数は10万部超というのだから、出版不況が深刻化の一途を辿り、とくに雑誌は軒並み部数を減らしているご時世に、この健闘は見事と言うほかない。

 以前は表紙をめくった頁に巻頭言が記されていた。編集長の北村明弘氏曰く、〈『昭和40年男』はその名のとおり、昭和40年生まれの男たちのための雑誌だ。同じ学び舎に通った41年の早生まれまでを対象にしているが、前後の世代やうれしいことに女性からも多くの反響をいただいている。(中略)僕らはこれまで沸騰するような時代の熱を体いっぱいに吸い込みながら成長し、社会に出ても暴れられるフィールドがあった。そんな元気な時代を改めて見つめ直す記事を掲載しているのは、昔を懐かしんでもらいたいからではない。次々とおもしろいものが生まれてくる背景にあった努力や執念から学ぶべき部分を切り取って、今の自分を取り巻く環境に立ち向かうエネルギーやヒントにしてほしいからだ。〉
(『昭和40年男』2012年6月号)

 その言や良しで、私も喜んで企画に参加させてもらっている。上に挙げた2012年6月号には私の長文インタビューが掲載されているし、発売中の特集「俺たちが愛したおもちゃ」の号にも私のインタビュー記事が載っているので、興味のある方はご覧ください。

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 「昭和40年男」といっても私は2月8日の早生まれだから、同じ学び舎に通ったのは昭和39年生まれのほうが多い。今とはケタ違いに子供の数が多くて、昭和39年生まれは男女併せて約170万人、昭和40年生まれは約180万人もいるそうである。昭和39年生まれの同級生たちはすでに大半が50歳になっており、「昭和40年男」である私も年が明ければ50歳を迎えるわけだ。