米IBMが10月20日に発表した7~9月期の決算は、純利益が1800万ドルとなり、前年の同じ時期から99.6%減と、大幅減益になった。

 同社は、赤字続きだった半導体の製造事業を米半導体メーカーに譲渡することも発表しており、同四半期はこれに関連する特別損失を計上したためだ。

10四半期連続の減収

米IBM、コンピューターチップの技術革新に3000億円投資

AFPBB News

 ただし、半導体製造事業などを除外した継続事業ベースの純利益も同16.5%減と大きく落ち込んでいる。また売上高は同4.0%減少し、10四半期連続の減収となった。

 同社のバージニア・ロメッティ最高経営責任者(CEO)兼社長は決算の発表資料で「我々の業績結果には失望している」と述べ、改革の意気込みも示した。

 「9月は顧客の購買行動が著しく停滞した。我々の業界は前例のないペースで変化しており、この決算はそのことを示している。我々は先代がかつて行ったように、再び自らを作り変える必要がある」(同氏)

利益目標を撤回

 また米ウォールストリート・ジャーナルによると、同社は1株当たり20ドル以上としていた2015年の営業利益目標を撤回した。

 こうした利益目標は過去5年にわたり掲げてきたもので、これまでは確実に達成してきた。同社は現在のビジネス環境を反映した新たな利益目標を来年1月に発表するとしている。