米ブルームバーグが伝えるところによると、米アップルは現行モデルよりも大きい「アイパッド(iPad)」を来年発売するようだ。

アップル、新型iPad miniを発売

2013年発売のiPad mini〔AFPBB News

 ブルームバーグは事情に詳しい関係者の話として、アップル製品の製造を手がけるサプライチェーン(部品、部材の供給網)が、この新型アイパッドの生産に向けて準備をしていると伝えている。生産は来年の第1四半期(1~3月)にも始まる見込みという。

 画面サイズは、現行のフルサイズモデルの9.7インチを上回る12.9インチ(約32.8センチメートル)。

 これはA4用紙よりは小さいが、週刊誌よりは大きいサイズ。ブルームバーグによると、アップルは1年以上前からサプライヤーとこのモデルの開発に取り組んでいたという。

大画面タブレットは法人市場に需要がある

 アイパッドは売上高においても販売台数においてもアイフォーン(iPhone)に次ぐ規模の主力製品。だが、今年4~6月期の販売台数はアイフォーンが1年前から13%増えたのに対し、アイパッドは同9%減少し、2四半期連続で前年実績を下回った。

 ブルームバーグが引用した、米ガートナーのタブレット端末世界市場に関する調査によると、昨年1年間における基本ソフト(OS)別の販売台数シェアは、米グーグルのアンドロイドが61.9%で、前年から16.1ポイント拡大した。これに対しアップルのiOSは36.0%で、同16.8ポイント縮小した。

 タブレットは、小型、低価格端末の販売が伸びており、その分野に強いアンドロイドがiOSから首位の座を奪ったという。

 そうした中、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)はアイパッドの製品ラインアップ刷新に取り組んでいる。

 ブルームバーグによると、この大型アイパッドの想定顧客は法人。先頃、アップルと米IBMはアイフォーンやアイパッドなどに対応する法人向けアプリの共同開発などで広範囲に提携すると発表したが、この時クックCEOは、提携の目的の1つは法人市場における販売促進と述べていた。