市場調査会社の米IDCがまとめた世界のスマートフォン市場に関するリポートによると、今年4~6月期の出荷台数は2億9530万台で、四半期の出荷台数として過去最高を更新した。
この出荷台数は1年前に比べて23.1%増、1~3月期との比較では2.6%増。スマートフォン市場は1~3月期も好調だったが、引き続きモバイルコンピューティングと低価格端末への強い需要があり、4~6月期も伸びた。
IDCは、この傾向は今年後半も続き、7~9月期の出荷台数は初めて3億台の大台を突破すると予測している。世界のスマートフォン市場は引き続き地域メーカーに支えられ、新興国が牽引していくという。
7~9月期は3億台突破する見通し
IDCでスマートフォン市場の調査を担当するライアン・レイス氏は、「4~6月期の出荷実績は、スマートフォン市場に商機と勢いがあることを示した」と述べている。
同氏によると、次の四半期に出荷台数ランキングで5位以内に入る可能性があるメーカーは十数社ある。
それらメーカーの一部は依然、自国市場だけでビジネスを展開している。だがいずれも現状に満足しているわけではなく、各社は国外市場に商機があると認識していると、レイス氏は話している。
サムスン、出荷台数が前年割れ、シェアは7ポイント低下
4~6月期の出荷台数をメーカー別に見ると、韓国サムスン電子が7430万台で首位。このあと米アップルが3510万台で続き、3位以降は中国ファーウェイ(華為技術)の2030万台、中国レノボ・グループ(聯想集団)の1580万台、韓国LGエレクトロニクスの1450万台だった。
サムスンは2位以降を大きく引き離し首位を維持したが、その出荷台数は1年前から3.9%減少した。一方で2位以降の4社はいずれも伸びている。