英カンター・ワールドパネルが公表した最新リポートによると、今年5月における英国スマートフォン機種別販売台数ランキングで、米アップルの現行モデル、アイフォーン5sと同5cが、それぞれ1位と2位になった。

サムスンの最新モデル3位に入るもiPhoneの壁高し

【図解】iPhone各機種の発売と株価推移

iPhoneの足跡(グラフは販売台数~2013年9月まで)〔AFPBB News

 これに次ぎ3位に入ったのは韓国サムスン電子の旗艦モデル「ギャラクシー(GALAXY)S5」。サムスンの同モデルは、欧州で発売されてから5月末で丸1カ月が経過した。

 大々的に宣伝され、華々しいデビューを飾ったものの、発売後8カ月が過ぎたアイフォーンを追い抜くことはできなかったという。

 ただし欧州5カ国(英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)でギャラクシー S5 を購入した人のうち、17%はアイフォーンからの買い替えで、「ギャラクシー S5 はアップルから一定の顧客を奪うことに成功した」(カンター)という。

 これを米国市場で見ると、1位はアイフォーン5s、2位はギャラクシー S5。3~5月におけるメーカー別販売台数シェアはアップルが32.5%で、サムスンはそれを上回る36.8%でトップだった。

 ただ、米国ではアップルに対する顧客ロイヤリティー(忠誠心)が高い。ギャラクシー S5 を購入した顧客のうちアイフォーンからの買い替えは8%にとどまっており、サムスンはアップルというよりは、韓国LGエレクトロニクスや、台湾HTC(宏達国際電子)から顧客を奪っているという。

米国のiOSシェア、季節要因で低下

 今年3~5月のスマートフォン基本ソフト(OS)別販売台数シェアを見ると、米国市場では、アンドロイドが61.9%、アップルのiOSが32.5%、ウィンドウズフォンが3.8%、ブラックベリーが1.3%だった。

 アイフォーンは2世代前の「4S」から毎年9~10月に発売されている。このため10~12月期に販売がピークに達し、そのあと減速期に入り、4~6月期は最も台数が少ない四半期となる。