米ストラテジー・アナリティクスがまとめた最新の調査によると、今年1年間の中国における携帯電話の売上金額は約870億ドルになり、米国の売上金額を初めて上回る見通しだという。
中国は出荷台数ベースで、すでに世界最大の市場となっているが、今年は売上高でも世界一になるという。
今年の売上金額、米国4%増、中国53%増
この調査によると、昨年3億7480万台だった中国の携帯電話出荷台数は、今年15%増えて4億2980万台になる見通し。
これに対し米国の昨年1年間の出荷台数は1億6330万台だった。これが今年は横ばいの1億6340万台にとどまるという。
一方、昨年の売上金額を見ると、中国が570億ドル、米国が574億ドルと、米国がわずかに中国を上回っていた。今年は、中国が53%増の872億ドルに拡大し、米国が4%増の595億ドルにとどまるという。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、ストラテジー・アナリティクスは、「米国などの先進国ではすでに携帯電話の普及率が高く、市場は飽和状態にあるが、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)などの新興国は世界市場の成長エンジンになっている」とコメントしている。
とりわけ中国では2G(第2世代)の通信サービスから3Gや4Gへの移行が急速に進んでいる。韓国サムスン電子や、中国ファーウェイ(華為技術)、中国レノボ・グループ(聯想集団)といった大手が積極的に販売網を拡大している。