米マイクロソフトと米デルは、特許のクロスライセンス契約を結んだと発表した。
契約の対象となるのは、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」とパソコン向けOS「クローム(Chrome)OS」に関する特許。これに加えマイクロソフトのゲーム機「エックスボックス(Xbox)」に関する特許も対象となっている。
この契約によりマイクロソフトはデルが販売する、グーグルのOSを搭載する機器について、デルから特許使用料を受け取る。
また両社は詳細を明らかにしていないが、米テッククランチや米ザ・バージの報道によると、デルはエックスボックスの技術に関する特許をいくらか保有しているもようで、こちらについてはデルがマイクロソフトから特許使用料を受け取る。
これにより、おそらくデルがマイクロソフトに支払う金額が減額されるのではないかとテッククランチなどは伝えている。
ライバルの無料OSを、力ずくで有料化?
マイクロソフトは、アンドロイドなどのOSに自社の特許が無断で使用されていると主張し、グーグルのOSを採用するメーカーを相手取り、訴訟を起こしてきた。その一方で、時間も費用もかかる法廷闘争よりも特許ライセンスの方が合理的だとし、メーカーに同社と契約を結ぶよう促している。
言わずもがなだが、マイクロソフトのビジネスはソフトウエア使用権の販売。しかし、ここ最近はグーグルが無料で使用権を提供しているアンドロイドを搭載する機器が増え、マイクロソフトのビジネスを脅かしている。
こうした状況を打開しようと同社はグーグルOSを採用するメーカーに対し、マイクロソフトに一定の特許料を支払うライセンスプログラムに参加するよう促している。報道によるとその金額は1台に付き数ドル~十数ドルと言われてる。