第1回大学対抗カンボジア・ロボットコンテスト(以下ロボコン)まで、この原稿を書いている時点であと6日しかない。

 ここまで時間が迫っているのに、なんとなくやっていることがちぐはぐなような気がする。

「式典」を優先するのがカンボジア流?

ロボコン参加校の1つ、PPI(プレアコソマ工科総合専門学校)で最後の事前取材も無事終了(写真提供:筆者、以下同)

 実は、「予選」が終了した2日後からロボコン開催の1週間前まで、国営テレビ局副局長、通称“松平の殿様”は中国に出張することになっていた。

 この時期に1週間も殿様が海外出張。仕方がないとはいえ、もろもろの作業は殿様なくして他のスタッフにはできない。大丈夫なのだろうか・・・?

 とにかく不安なので、出発前日の日曜日、殿様と私は打ち合わせをすることにした。

 当然のことながら、私はコンテストの中味と番組の制作のことばかりが気になる。ルールをどうやってテレビ局スタッフに周知させるのか。それによってスケジュールを決め、さらには演出プランをどうやって決めるのか。コンテスト運営と番組制作の連動をどうやってすり合わせていくのか、などなどである。

 ところが、どうも殿様にとって最も優先されるのは、「式典」としてのロボコンのようなのである。

 以前にも書いたが、カンボジアの式典運営側にとって大事なのは、来てくださるお客様たちに対する心遣いである。まあ、分かりやすく言うと「お土産」をどうするかとか、そういうことですね。

 今回のロボコンの場合、殿様の最大の気がかりは、

1. 参加してくれた学生たちに対する記念品
2. 受賞者に渡すトロフィー
3. 参加してくれた学生たちに配る認定証
4. 来てくれたスポンサー、ドナーなどのお客様に対する感謝状

 ちなみに、学生に配る認定証については当初から殿様がずっと気にかけていたと以前も書いたが(「引き算の日本人、足し算のカンボジア人」)、実は、カンボジア社会では就職のときにあらゆる認定証を添付して提出するものなのだそうだ。

 だから認定証は多ければ多いほど良いということなのだ。なるほど、殿様がずっとこだわっていたのにはカンボジアなりの理由があったのだ。