日本科学未来館 事業部 展示企画開発課の内田まほろ課長は、「これは言ってみれば日本展」なのだという。

 2013年12月7日から東京・青海の日本科学未来館で「THE 世界一展 ~極める日本!モノづくり~」展が開催されている(2014年5月6日まで)。伊勢神宮の建造技術や、たたら製鉄といった古来の伝統技術から、カップヌードル、ウォークマンなど日本発のイノベーション、宇宙開発や東京スカイツリー建設といったビッグプロジェクトまで、日本が世界に誇る製品や技術、約200点を一堂に集め展示した。

 内田氏は「日本の風土、文化、歴史の中で培われた精神性や美意識が先端的なものづくりにつながっていることを多くの人に知ってほしい」と企画の意図を語る。日本の技術の特質を、文化や歴史的背景から解き明かしているという点で、確かに日本そのものを紹介する展覧会と言えるだろう。

「THE 世界一展 ~極める日本!モノづくり~」の会場風景(写真:日本科学未来館)

 本展で展示しているのは、「世界初」「世界で唯一」「世界最高の機能」「世界最大シェア」など、いずれも世界一のものばかり。日本のものづくりの国際競争力低下が叫ばれて久しい。しかし、ものづくりに携わる人が本展を訪れれば、日本にはこれだけオンリーワン、ナンバーワンの技術があり、また世界で必要とされていることを再認識し、大いに刺激を受け自信を取り戻すことだろう。