英国の市場調査会社カナリスのリポートによると、今年のタブレット端末の世界出荷台数は、1億9500万台となり、昨年実績から70.5%増加する見通しだ。
一方でパソコンの世界出荷台数は昨年から10.5%減少し、3億800万台になるという。内訳はノートパソコンが2億400万台で、デスクトップパソコンが1億400万台。それぞれ昨年から12.6%と6.2%減少するとの推計だ。
こうしてパソコンは今後も減少が続くが、タブレットは伸び続ける。来年1年間の出荷台数比率は、パソコンが50.4%、タブレットが49.6%となり、ほぼ同じになる。その後両者の数は逆転し、2017年にはパソコンが39.5%、タブレットが60.5%になると、カナリスは予測している。
2017年のタブレットの出荷台数は3億9600万台。これに対しパソコンは2億5800万台で、今年の出荷台数を大きく下回るとの見通しだ。
Androidタブレット、1.1億台に、昨年の2.5倍
同社がその根拠としているのが、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」だ。
世界のタブレット市場をメーカー別出荷台数シェアで見ると、米アップルが依然としてトップ。だが、これをOS別で見た場合、今年はアンドロイドがアップルの「iOS」、つまりアイパッド(iPad)を上回る見込みだ。
アンドロイドタブレットの分野では韓国サムスン電子のシェアが最も高いが、市場には数百もの小規模メーカーが存在する。また台湾のエイサー(宏碁)やエイスース(華碩電脳)、中国レノボ・グループ(聯想集団)、米ヒューレット・パッカード(HP)といった大手もアンドロイド端末を手がけており、これらが先進国や新興国の市場で出荷台数を増やしている。