米IDCが7日に公表した調査リポートによると、今年4~6月期に世界で出荷されたスマートフォンのうち、基本ソフト(OS)に米グーグルの「アンドロイド(Android)」採用した端末のシェアが79.3%となった。
アンドロイドのシェアは1年前の69.1%から10.2ポイント上昇。2位の「アイフォーン(iPhonen)」との差を広げ、独走状態が続いている。
Android市場でサムスンのシェアが低下
4~6月期のアンドロイド搭載端末の合計出荷台数は1億8740万台で、1年前から73.5%増えた。興味深いのは、IDCが今回初めて一般向けにアンドロイド端末メーカー各社の出荷台数を公表したこと。
それによると、最も多くアンドロイド端末を出荷したのは韓国サムスン電子で、全アンドロイド端末に占める同社端末の割合は39.1%だった。
サムスンに次いで多かったのは韓国LGエレクトロニクスで、同社製アンドロイド端末のシェアは6.5%。これに中国レノボ・グループ(聯想集団)の6.1%が続き、中国ファーウェイ(華為技術)と中国ZTE(中興通訊)はともに5.4%だった。
このうち前年からシェアが伸びたのはLGとレノボのみ。それぞれの出荷台数伸び率は108.6%と132.7%。一方サムスンのシェアは同44.4%から低下した。
これら上位5社の合計シェアは62.5%で、アンドロイド端末市場の大半を占めている。だが6位以降の「その他」のメーカーの合計シェアが1年前から上昇している。新興国市場で地元メーカーが台頭してきており、そうした勢力は無視できないとIDCは指摘している。
「アップルはシェア奪取の準備中」
アンドロイドに次いで出荷台数が多かったOSは米アップルの「iOS」(アイフォーン)。シェアは1年前から3.4ポイント減の13.2%へと低下した。アイフォーンの出荷台数は3120万台で1年前から20%増えている。だがスマートフォン市場はこれを大きく上回る速度で成長している。
またアップルが現行モデルのアイフォーン5を発売したのは昨年の9月。すでにほぼ1年がたっており、アイフォーンは販売の減速期に入っている。