米グーグルがカーナビアプリを手がける「ウェイズ(Waze)」という企業を買収することで協議しており、今週中にも正式発表がありそうだと複数の海外メディアが報じている。

グーグルマップ、欧州の自転車ナビ対応地域を拡大

グーグルマップに表示された自転車用のナビ画面〔AFPBB News

 ウェイズを巡ってはこれまで米アップルが興味を示し、米フェイスブックも交渉の場を持ったが、結局グーグルが最大13億ドルという金額で買収する見込みだという。

 ウェイズは2008年にイスラエルで設立された企業で、現在の従業員数は100人程度。アップルのiOSやグーグルのアンドロイド(Android)などのモバイル端末向けアプリを開発し、無料で提供している。

 同社によるとサービスの利用者は世界193カ国に5000万人以上いる。同社は地図サービス上に表示する位置情報ベースの広告を掲載して収入を得るというビジネスモデルを取っており、日本でも博報堂DYメディアパートナーズと提携してサービスを始めている。

 なお同社サービスのiOS端末における地図サービスの利用者数シェアは6.3%で、グーグルの32%に比べ規模は小さい。

利用者によって育成されるソーシャルマッピング

 ウェイズは、利用者がデータを収集、提供して共有するソーシャルマッピングと言われるサービスだ。地図はGPSやSNSと連動して作成され、利用者の走行速度で渋滞情報を推測したり、口コミで様々な情報を共有したりできる。

 例えば事故や工事などの道路状況、安いガソリンスタンドの情報などをほかの利用者と共有できるという。