米マイクロソフトのスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)が、同社幹部の役職再編を計画していると複数の米メディアが伝えている。バルマーCEO指揮の下、マイクロソフトの株価は低迷しており、同氏は株主から経営改革を迫られている。

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マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO〔AFPBB News

 そうした中、同氏は昨年10月に株主に宛てた公開書簡で、「コンピューティングデバイスとインターネットベースのサービスに注力していく」という戦略を発表した。

 今回の幹部役職の再編計画はそうした戦略を色濃く反映するものになりそうだと米メディアは報じている。

 報道によると対象となる幹部は、サーバー&ツール部門のサトヤ・ナデラ氏、ゲーム機「エックスボックス(Xbox)」などを手がけるエンターテインメント部門のドン・マトリック氏、検索事業などオンラインサービス部門のチー・リュー氏。

 そしてインターネット電話「Skype」部門のトニー・ベイツ氏など。いずれもそれぞれの部門担当プレジデントを務める人物だ。

アナリスト、検索事業やゲーム事業の売却を提言

 米ニューヨーク・タイムズや米オールシングスDによると、上場以来マイクロソフトの動向を見てきた米国野村証券アナリストのリック・シャーランド氏は先ごろ「投資家はマイクロソフトの方向性に関し、もっと意見を言うべきだ」と提言したという。

 顧客向けに出した調査ノートで同氏は、検索サービスの「ビング(Bing)」を米ヤフーか米フェイスブックに譲渡して、ネット検索事業から撤退し、エックスボックスの事業も売却するようマイクロソフトに求めるべきだと述べたという。