アップルの今年1~3月期の決算は、売上高が1年前から11%増の436億300万ドルと好調だったが、純利益は95億4700万ドルと同18%減少した。アップルが減益を報告するのは2003年4~6月期以降初めてのこと。売れ筋が比較的低価格の製品にシフトしているため、利益率が低下し、減益につながったと見られている。

 確かに1~3月期の粗利益率は37.5%で、1年前の47.4%から低下している。またアップルはこの4~6月期の粗利益率予想を36~37%としており、今後さらに低下する見通しだ。

アイフォーンとアイパッドは過去2番目に多い台数

米アップルCEOの2012年報酬、昨年から大幅減の3.6億円

アップルのティム・クックCEO〔AFPBB News

 ただ、主力のアイフォーンとアイパッドは台数が伸びている。1~3月期のアイフォーンの販売台数は3740万台で、1年前から7%増。アイパッドは1950万台で同65%増加した。

 いずれも四半期ベースで過去最高を記録した昨年10~12月期からは減少したものの、それに次ぐ2番目に多い数。それぞれ一昨年の10~12月期よりも多い。

 これに加えアップルは、2015年末までに総額1000億ドルを株主に還元する計画を明らかにした。自社株買いは昨年の100億ドル規模から600億ドル規模に拡大、5月16日に実施する四半期配当はこれまでの2.65ドルから3.05ドルに増額する。

 予想を上回る売上高や株主還元策を好感し、アップルの決算発表当日の株価は時間外取引で一時6%上昇した。

 ただし、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が決算発表の電話会議で「秋から来年にかけて投入する新たな製品やサービスが待ち遠しい」と述べたことから、一部の投資家には失望感が広がったと伝えられている。

 アップルの新製品をめぐっては、アイフォーンの次期モデルのほか、同端末小型版、あるいは腕時計型端末「iWatch」など様々な観測が流れている。しかし一部の投資家はクックCEOの発言を、新製品が今後半年間出ないものと受け止め、いら立ちを覚えているという。