アイフォーンなどの製品の保証制度を巡って中国の政府系メディアが米アップルを批判していた問題で、同社は1日、中国版の同社ウェブサイトに、ティム・クック最高経営責任者(CEO)の署名入り謝罪文を掲載した。
この中でクックCEOは「我々のコミュニケーション不足が消費者の声を軽視する傲慢な企業という認識につながった。消費者に不安や誤解を与えてしまったことを心よりおわびする」と述べた。
国営メディアの摘発番組でやり玉に挙げられる
この問題の発端は先月、中国中央テレビ(CCTV)が放送した番組。米ニューヨーク・タイムズによると、毎年3月15日の「国際消費者権利の日」に同テレビ局が放送する、企業の不正な行為や製品を摘発するリポート番組で、今回アップルが批判の的となった。
番組のリポートは、「アップルの中国における製品の保証制度が他国に比べ不公平で、中国の消費者を差別している」というもの。
前述のニューヨーク・タイムズや米ウォールストリート・ジャーナルによるとその具体的な内容は、「アップルは、他国で行っているように故障したアイフォーンを新品と交換せず、部品だけを交換して済ませていた」「背面のカバーが保証対象外というのは不当」「修理した製品の保証期間がさらに1年延びないのはおかしい」といったもの。
また英フィナンシャル・タイムズは、アップルは修理部品に新品と同様の工場再生品を使っているが、このこともやり玉に挙がったと伝えている。