米マイクロソフトはパソコン向け基本ソフト(OS)「ウィンドウズ8」の販売を促進するため、パソコンメーカーに対する同OSの販売価格を大幅に下げていると複数の海外メディアが報じている。
ウィンドウズ8は昨年10月下旬に発売したが、その後4カ月経った今も同OSの特徴であるタッチスクリーン機能に対応した機器が少ない。これが普及が一向に進まない理由とマイクロソフトは考えているようだ。
タブレット端末やスマートフォンに流れていった顧客を取り戻すために、マイクロソフトはついに値下げに踏み切ったと各メディアは伝えている。
タッチスクリーン搭載機には75%値下げ
台湾のIT業界新聞デジタイムズや米ウォールストリート・ジャーナルによると、今後マイクロソフトが力を入れるのは画面サイズが小さいタッチスクリーンを搭載する機器だ。
例えば画面サイズが10.8インチ以下でタッチスクリーン付きの機器の場合、ウィンドウズ8の価格は30ドルになり、これに業務ソフトの「オフィス」も無料で付けるとウォールストリート・ジャーナルは伝えている。これは通常価格の120ドルから実に75%引きという大幅値下げだ。
また10.8インチを超える機器にも同じ値引きをするが、オフィスは付かない。こちらもタッチスクリーンを備えている機器が対象だという。
これにより、価格の安いキーボード付きタブレット端末や、タッチスクリーン付きノートパソコンが秋までに市場に出回り、消費の伸びる新学期シーズンにウィンドウズ8が一気に普及するとマイクロソフトは期待しているようだ。
発売から4カ月、シェアはまだ2.67%
米アップルの「アイパッド(iPad)」をはじめとするタブレット端末が普及したことで、かつて人気のあったネットブックはすっかり売れなくなった。こうした状況を打開しようとマイクロソフトはタブレット端末にも搭載できるウィンドウズ8を市場投入した。