米国の市場調査会社NPDディスプレイサーチが先週公表した統計データで、タブレット端末向け液晶ディスプレイパネルの出荷量に大きな変化が起きていることが明らかになった。米アップルの「アイパッド(iPad)」にも採用されている9.7インチサイズのディスプレイの出荷枚数が激減しているのだ。
9.7インチ型パネルが82%減少
ディスプレイサーチによると、昨年12月に740万枚だった9.7インチ型パネルの出荷枚数は今年1月に130万枚と、82%減少した。
一方、「アイパッド・ミニ(iPad mini)」などに採用されている7.9インチ型パネルの枚数は約500万枚に増えた。
7インチ型も含めたこれら小型タブレット向けディスプレイの出荷枚数は1200万枚から1400万枚へと増加しており、全体の6割以上を占めるようになった。
ディスプレイサーチによると、同社がこれまで把握していたアップルの2013年販売計画では、アイパッド・ミニの台数が4000万台、アイパッドが6000万台。
しかし、アイパッド・ミニは昨年11月の発売以降消費者に人気があり、よく売れている。小型、軽量のため片手で持って容易に操作でき、価格も低いからだ。このことから、アップルは今後計画の見直しを余儀なくされ、今年はミニが5500万台、アイパッドが3300万台程度になるだろうとディスプレイサーチは指摘している。
2013年は小型が大型を上回る年
これにより2013年は市場全体で小型タブレットの台数が9~10インチ型のフルサイズタブレットを上回る年になるとディスプレイサーチは予測している。
同社が予測する2013年のタブレット向けディスプレイの出荷枚数は2億5400万枚。このうち5~8.9インチ型が1億3600万枚を占め、9~10インチは1億1800万枚になるというのだ。