英国の市場調査会社オンデバイス・リサーチが11日までにまとめた調査によると、米国ではアップルの最新スマートフォン「アイフォーン(iPhone)5」の顧客満足度が5番目となり、グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」搭載端末の後塵を拝した。

 アップルは顧客満足度の高い製品を送り出すメーカーとして知られており、これまで首位を維持してきた。最新機種のアイフォーン5も当然上位に入ると予想されていたが意外だったとオンデバイス・リサーチは報告している。

モトローラ製端末がトップに

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アイフォーン5の顧客満足度はいまいち〔AFPBB News

 オンデバイス・リサーチは、米国の9万3825人の携帯電話利用者に質問し、現在使っている端末を「まったく満足していない」(1点)から「とても満足している」(10点)までの10段階で評価してもらった。

 その結果アイフォーン5の平均点数は8.23点。これに対し、米モトローラ・モビリティの端末が8.57点と8.5点で1位、2位で、このあと、台湾HTC(宏達国際電子)の8.32点、韓国サムスン電子の8.26点と続き、いずれもアイフォーン5を上回った。

 このうち、モトローラの端末は「アトリックス(ATRIX)HD」と「ドロイドレーザー(DROID RAZR)M」、HTCの端末は「リザウンド(Rezound)4G」、サムスンは「ギャラクシーノート(GALAXY Note)II」で、すべてアンドロイド端末だ。

 先頃、米NPDグループが公表した調査では、昨年10~12月期に米国で売れたスマートフォンのランキングは、「アイフォーン5」「ギャラクシーS III」「アイフォーン4S」「アイフォーン4」「ギャラクシーS II」の順だった。

 メーカー別ランキングの上位5社にはモトローラとHTCも入ったが、機種別ではアップルとサムスンの製品が上位を占めており、今回の満足度調査とは結果が異なっている。

顧客満足度のカギを握るのは買い得感

 その理由について、技術系ブログサイトのザ・ネクスト・ウェブは、消費者の意識の変化が背景にあると分析している。

 今回満足度で1位になったモトローラのアトリックスHDの端末価格は、これまで2年間の携帯電話サービス契約をすると99ドルだったが、つい最近、3年契約をすると無料になるという期間限定のキャンペーンが行われた。