米ヤフーのマリッサ・メイヤー最高経営責任者(CEO)と、米フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)が、検索サービスに関する提携について協議の場を持ったと英紙サンデー・テレグラフが報じて話題になっている。
メイヤー氏とサンドバーグ氏はともに前職が米グーグルの部門副社長。元同僚である両氏が協力することで、グーグルの強力なライバルになるようなサービスが登場する可能性があると同紙は伝えている。
「ソーシャル検索」強化を図るフェイスブック
フェイスブックの マーク・ザッカーバーグCEOはかねて、友人関係のネットワークを活用した検索機能が重要と唱えていたが、それがまだ完全に実現できずにいる。
こうした「ソーシャル検索」と呼ばれる個人に特化した検索サービスを提供することで、グーグルなどのサービスとの差異化が図れ、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の可能性がさらに広がると同氏は考えている。
ヤフーには人材獲得というメリットも
一方のヤフーは、2009年に締結した米マイクロソフトとの契約で、検索エンジンをマイクロソフトに委託し、自社では検索広告の販売に専念している。
しかしマイクロソフトの検索サービス「ビング(Bing)」は成功しているとは言えず、ヤフー社内ではこの提携が正しかったのかと疑問視する声も聞かれるという。
サンデー・テレグラフによると、ヤフーにとってはもう1つのメリットがある。同社では、昨年9月にキャロル・バーツ元CEOが突如解任され、今年1月にはスコット・トンプソン前CEOが就任したが、5月になって学歴詐称が発覚、同氏もCEOを解任された。