米国の市場調査会社、ストラテジー・アナリティックスが先週公表した世界のスマートフォン市場調査によると、今年9月末までの3カ月間における、韓国サムスン電子製「ギャラクシー(Galaxy)S III」の出荷台数が米アップルの「アイフォーン(iPhone)4S」を上回り、初めて機種別ランキングでトップになった。
サムスンは総出荷台数ですでに世界一だが、機種別ランキングでもアップルを抜いたようだ。
Galaxy S III、前四半期比3倍強の1800万台に
このギャラクシーS IIIは、今年5月にサムスンが市場投入した旗艦モデル。ストラテジー・アナリティックスによれば、4.8インチという大きなタッチパネルディスプレイ、数十カ国におよぶ広範な販路、そして通信事業者の割引販売などが成功の要因という。
ギャラクシーS IIIを販売開始した4~6月期の出荷台数は540万台で、この時点で市場シェアは3.5%だった。これが7~9月期には1800万台と3倍強に増え、シェアも10.7%に拡大した。
これに対し、アイフォーン4Sの出荷台数は4~6月期時点で1940万台。これが7~9月期は1620万台に減少し、シェアも12.7%から9.7%に低下した。
もっともアイフォーン4Sの発売は昨年10月だったので、この時点ですでに1年近くが過ぎている。またアップルが現行の「アイフォーン5」を発売したのは今年9月21日。つまりアイフォーン4Sは7~9月期に減速サイクルに入ったことに加え、同四半期後半に新モデル登場の噂が広がり、買い控えが起こった。
iPhone 5は10日間で600万台出荷
その繰延需要は大きかったようで、アップルの発表によるとアイフォーン5は発売後3日間で販売台数が500万台を突破した。
ストラテジー・アナリティックスは7~9月期の残り10日間でアップルはアイフォーン5を600万台出荷したと見ており、好調なスタートだったようだ。