今年10月、ロシア南部のオレンブルク州で4000トンの弾薬が収められた弾薬庫が大爆発を起こす事件があり、周辺の住民など3万人が非難を余儀なくされた。

オレンブルク市に立ち上ったキノコ雲

 軍によると、この弾薬庫には廃棄予定の砲弾やロケット弾が収められており、核・生物・化学兵器などの大量破壊兵器は含まれていないとのことだが、4000トンもの弾薬の破壊力は凄まじく、オレンブルク市内からでも高く立ち上ったキノコ雲が視認された。

 ちなみに、幸いにも死者はなく、兵士1人が負傷したのみであるという。

 ロシア軍では近年、弾薬庫の爆発が相次いでおり、2009年から今回の事件までに6件もの弾薬庫爆発事件が発生している。主な事件は以下の通りだ。

2009年11月
ウリャノフスク州で海軍の弾薬庫爆発。軍の消防士2人が死亡

2010年7月
ウリャノフスク州で廃棄弾薬の処理作業中に爆発事故

2011年5月
バシコルトスタン共和国で破棄弾薬の処理作業中に爆発事故。負傷者12人

2011年6月
ウドムリト共和国で弾薬庫爆発。負傷者多数。3万人が避難。国防省は機械から漏れた油に引火したことが原因と発表

2011年8月
アシュルク演習場で弾薬庫爆発

 以上のように、ほぼ毎年のように弾薬の爆発事故が発生しており、2011年に至っては1年間で3回にも達している。