米アップルが先週発表した新型スマートフォン「アイフォーン(iPhone)5」は好調なスタートを切ったようだ。
同社は17日、予約受付初日の注文数が200万台を突破し、過去最多になったと発表した。これは前モデル「アイフォーン4S」に比べ2倍のペースだという。
受付開始の1時間後に初回出荷分に到達
アイフォーン5の通信サービスを手がける米AT&Tも「記録的な注文数が集まった」と報告、米スプリント・ネクステルも「注文は直ちに当社の予測台数に達した」とのコメントを出すなど、予約は殺到しているようだ。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、アップルが注文受付を開始した1時間後には既に初回出荷分が品切れになったという。
アイフォーン5を巡っては、製品発表前に既に多くの情報が漏れており、サプライズは何もなかったと指摘されていた。
例えばディスプレイサイズが従来の3.5型から4型へと大きくなったこと、LTEと呼ばれる携帯電話の高速通信にも対応したこと、筐体が薄くなり、軽量になったことなどだ。
これらはアップル製品の話題を扱う複数の情報サイトで事前に報じられており、今回の発表会は「サプライズがないことがサプライズだった」などと揶揄された。
早期購入者にはサプライズは必要なし
しかし、それでもアイフォーン5に注文が殺到するのは、「アップル製品を真っ先に買おうとする人にとっては、サプライズは要らないからだ」とアナリストらは指摘している。
米ニューヨーク・タイムズによると、その理由はアイフォーンの製品投入サイクルにあるという。それによると、アップルがアイフォーンの新製品を発売するのは6月から10月にかけてで、1年に1回。ところが利用者は通信事業者との2年間の加入者契約があるため、通常、新モデルを手にするためには2年待たなくてはならない。