米アップルが、家庭に設置するケーブルテレビ(CATV)用の機器として、同社の製品を普及させようとケーブルテレビ事業者と交渉していると複数の海外メディアが報じている。

 米ウォールストリート・ジャーナルは事情に詳しい関係者の話として、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が7月に米アイダホ州サンバレーで開かれたカンファレンスで米タイムワーナーケーブルのグレン・ブリットCEOと会談したと伝えている。

 またアップルの交渉相手はタイムワーナーケーブルだけでなく、複数の大手ケーブル事業者だという。

ジョブズ氏の意向で一度中断された計画

米ITメディアを最もにぎわせたのは「アップル」

サンフランシスコのイベント会場にアップルのロゴを描く人〔AFPBB News

 アップルには、映画やテレビ番組などの映像コンテンツをオンデマンドで視聴できる「アップルTV」というセットトップボックス製品がある。

 報道によるとアップルはこれに似た製品をケーブル事業者に採用してもらおうと働きかけている。

 もともとアップルは、このアップルTVの現行モデルを発売する前に当たる2年以上前にケーブルテレビ用機器の開発を検討したことがあるのだが、故スティーブ・ジョブズ前CEOがケーブル事業者との協業に懐疑的だったことから、この話は見送られたという経緯がある。

 それがここに来て状況が変わったのは、クックCEOの販売戦略にあると見られている。

 もしこれが実現すればアップルは「アイフォーン(iPhone)」や「アイパッド(iPad)」を通信事業者に納入しているのと同様に、アップルTVをケーブル事業者に一括納入できるようになり、普及が一気に進むことになる。