米国で3番目に利用者数が多いと言われるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の米ピンタレスト(Pinterest)が次なる段階に入ったようだ。同社は先週、招待制を終了し、誰でも自由にサービスを利用できるようにしたと発表した。
これまでピンタレストを使うには、既にアカウントを持っている知人から招待を受けるか、ウェブサイトで登録申請して承認手続きメールを待たなければならなかった。
今後はこれに代わり、電子メールアドレスを入力すればその場で登録が完了する。
またツイッターやフェイスブックのアカウントでも利用できるようにするなど、大きく門戸を開いた。これにより同社のユーザー数はさらに伸びるのではないかと言われている。
ベータ版ながら利用者急増、オバマ大統領も参加
ピンタレストがサービスを開始したのは2010年の3月。当初は一部のユーザーを対象にしたベータ版として公開していたが、まもなくして招待制へと移行し、それ以降は一定の割合でユーザーの増大を抑制しながら運営してきた。
それにもかかわらずピンタレストの人気は高まった。昨年8月に米タイム誌の「年間ベストウェブサイト50」に選ばれたり、米バラク・オバマ大統領が自身のページを開設したりするなどして話題になり、メディアにも注目されるようになった。
同社はユーザーの統計情報など詳細を明らかにしていないが、今年初めに1600万人だった月間訪問者数は今では2000万人を超えているもようだ。
4月にアイルランドのエクスペリアンというマーケティング会社が公表した調査リポートによると、3月時点で同社の月間訪問回数は1億441万回となり、フェイスブックの70億1296万回、ツイッターの1億8218万回に次いで3位となった。
またピンタレストは女性の割合が多いサービスとして知られており、そのデザイン性の高さや使い勝手の良さが人気の理由と言われている。日本国内でも伸びているようで、今年5月には楽天が同社への出資と米国外の事業を支援すると発表して話題になった。