過度な期待は禁物、米国のシェールガス

個別企業は恩恵を受けるが日本全体にとっては・・・?

2012.08.13(月) 相場 英雄
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福島第一原発の事故以降、世界的に「脱原発」実現の可能性が探られているのはご存じの通り。

 その中で、太陽光や風力発電など再生可能エネルギーへの注目度も上がっているが、現実問題としてコスト高という問題点はクリアされていない。そこで比較的安価とされる天然ガス、特に「シェールガス」への注目度が上がり続けている。

 シェールガスは日本にとっての救世主となり得るのか。日本企業の動向をまじえて考えてみる。

注目を浴びる「シェールガス銘柄」

 2000年以降、米国で開発が活発化したのがシェールガスだ。地中深い岩盤層に埋まった頁岩(けつがん=「シェール」)から採掘する天然ガスだ。

 米国では、天然ガス全体の生産量のうち、シェールガスの占める割合は2000年当時2%程度だったが、今年は25%を超えるなど、その比重が格段に増している。

 米国だけでなく、カナダやオーストラリアなどでもシェールガスの埋蔵が確認されており、「今後20年ぐらいはガスの時代」(証券会社エコノミスト)とする見方も増えてきた。

 現在、株式市場では、シェールガスの権益に食い込んでいる日本企業への注目度が上がっている。米テキサス州で開発に着手した住友商事や、カナダ企業の保有するシェールガスの権益を4割取得することを決めた三菱商事など大手商社が先鞭をつけた。

 また、ガス採掘向けパイプで世界シェア上位の住友金属工業、液化したガスを運搬する専用船舶を製造する三菱重工業、川崎重工業も“シェールガス銘柄”として注目されている。

 また、採掘したガスを運搬用に液化するプラント技術に関しては、日揮と千代田化工建設が圧倒的な存在感を誇っている。

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作家・経済ジャーナリスト。1967年新潟県生まれ。元時事通信社記者。2005年に『デフォルト(債務不履行)』(角川文庫)で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞。2006年、時事通信社を退社、創作活動に。近著に『ファンクション7』(講談社)、『偽装通貨』(東京書籍)、『みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 奥会津三泣き 因習の殺意』(小学館)、『佐渡・酒田殺人航路』(双葉文庫)、『完黙 みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 奥津軽編』(小学館)、『みちのく麺食い記者 宮沢賢一郎 ~誤認』(双葉文庫)、『みちのく麺食い記者・宮沢賢一郎 追尾』(小学館文庫)、『金融報復 リスクヘッジ』(徳間書店)、『偽計』(双葉文庫)、『双子の悪魔』(幻冬舎)、『震える牛』(小学館)、「血の轍」(幻冬舎)など。

ニッポンビジネス・ななめ読み

日本のビジネスを深部で突き動かす見えない潮流。ありきたりの経済ニュースからは、その流れは見えてこない。作家兼業ジャーナリストの筆者がニッポンビジネスの構造を一刀両断。斜に構えた視線だからこそ見えてくる真実がある。
 

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