AsiaX(アジアエックス) 2012年7月4日

 リー・クアンユー公共政策大学院付属のアジア競争力研究所が独自の都市ランキング「生活に適した世界都市指数」をまとめ、7月2日、世界都市サミットで公表した。

 従来の都市ランキングは都市の政治・経済力あるいは住民が感じる快適さを測定したものがほとんどだが、ウー・ウィンタイ上級研究員によると、新指数は両方の要素を融合させた包括的ランキングだという。

 多くのランキングがエリート層や在留外国人を調査対象にしているのに対し、新指数は中間所得層の一般市民の意見を聞いた。

 調査したのはアジア、欧州、米州の64都市で、1位から5位は、ジュネーブ、チューリヒ、シンガポール、コペンハーゲン、ヘルシンキ。アジアではほかに香港が9位。日本の都市は10位以内にランクされなかった。

 順位付けに当たり、経済活力・競争力、環境・持続性、治安・安定、社会文化状況、公共統治(公的機関の適正な運営の確保)を調べた。

 シンガポールは環境を除くすべての項目で上位5位内にランクされた。サンフランシスコは入手できるデータが不足していたため順位付けができなかった。調査チームは実地調査を増やし、調査対象の都市を増やす計画だ。

 指数作成は政府が2008年にアジア競争力研究所に要請、委託した。

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