「結婚がなぜうまくいかないのか?」の10大理由の最後です。「家事の寡占は腐敗を招く、共同作業はただ乗りを招くから」です。前回はどちらかと言えば、夫に起因する問題でした。今回はバランスを取るために、妻側の問題です。

 私は、結婚生活を継続させる最大の力は、相互補完だと考えています。「いろいろあっても、この人がいないと立ち行かない」という気持ちが共有できていれば、恋愛感情は冷めても楽しく一緒にいられます。

 それこそが、夫婦の最大の資産価値。「おしどり夫婦」と呼ばれる人たちは、きっとそんな関係が築けているのだと思うのです。

 でも、これがたいへん難しい。難しいのには理由があるのです。

家庭内では市場経済メカニズムが働かない

 夫婦関係に入ると分業を行うことになります。童話の「桃太郎」ではありませんが、「お父さんは山へ柴刈りに、お母さんは川へ洗濯に」行くといったように分業体制が出来上がります。

 「山へ柴刈りに行った」お父さんの方の客観的評価は、勤める会社でのステータスや年収に反映されるので数値化が可能です。

 昇進したり年収が上がったりしたら勝ち組、左遷されたり、クビになったり、年収が下がったりすれば負け組。このように、世間でも家庭内でも評価されてしまいます。

 夫の仕事では、市場経済メカニズムが働いていますので、勝ち負けがはっきりして、客観的評価は容易に行うことができるのです。お父さんが何と弁解しようと、現実に月給が下がれば、お母さんは評価を下げるしかありません。

 他方、「川に洗濯に行った」お母さんの方はどうでしょうか?

 家事・炊事・洗濯は、お母さんの独占的仕事です。独占状態にありますので、市場経済メカニズムは働かないし、客観的評価がないばかりか、腐敗の温床にもなるものです。