世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、フェイスブックは5月18日に米ナスダック市場に上場する予定だ。15日には公募価格の目安をこれまでの28~35ドルから34~38ドルに引き上げた。
公開株式数も8500万株増やし、約4億2200万株にすると伝えられている。前週から行っている投資家との話し合いで株式の購入意欲が予想を上回っていることが分かったためという。
GM「フェイスブックの有料広告は効果が薄い」
こうして投資家には人気のフェイスブックだが、上場を目前にその将来の成長性への期待に水を差すようなニュースが2つ入ってきた。
1つは米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)がフェイスブック内の有料広告の掲載を取りやめる予定と伝えられたことだ。
GMは現在フェイスブック関連の広告に年間4000万ドルを費やしている。そのうち1000万ドルを広告料としてフェイスブックに支払い、残りの3000万ドルをアプリケーションの開発や管理費用に使っている。
しかしこのほどマーケティングの見直しを行った結果、フェイスブックの有料広告は効果が薄いと判断したという。
業績への影響は軽微だが・・・
フェイスブックの昨年1年間の売上高は37億ドルで、1000万ドルの売り上げ減が業績全体に及ぼす影響は小さい。しかし米ニューヨーク・タイムズなどのメディアは、こうした動きはほかの大手にも広がる恐れがあり、フェイスブックの広報にとっては頭の痛い問題だと報じている。
フェイスブックの時価総額は最大で1040億ドルに上ると見られており、これは米アマゾン・ドットコムと同じ規模。米国のIT企業としては過去最大規模のIPO(新規株式公開)になる見通しだ。