かねて示唆していた通り、米フェイスブックは米ヤフーに応酬した。4月3日、ヤフーに10件の特許を侵害されたとして、カリフォルニア州サンノゼの米連邦地方裁判所に提訴したのだ。
ネットに公開された訴状によると、同社は損害賠償と訴訟費用の支払いを命じるよう裁判所に求めており、先にヤフーがフェイスブックを訴えていた件については、「ヤフーが主張している特許は無効であり、強制力がない」と反論している。
「ヤフーの短絡的判断に対抗する」
これに先立つ3月12日、米ヤフーはネット広告や、プライバシー、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)関連など10件の特許がフェイスブックに侵害されたとして提訴した。
その際、フェイスブックはヤフーに対抗していく姿勢を示していた。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、フェイスブックの法務顧問は、「我々は自らの特許を主張すると同時に、提携相手を攻撃して革新より訴訟を優先するヤフーの短絡的判断に対してこの行動を起こしている」と述べたという。
一方、米ヤフー側もフェイスブックの提訴について「自らの守りの弱さから注意をそらそうとするひねくれた試みに過ぎず、反訴は無意味」としている。
フェイスブックは、今年2月1日に新規株式公開(IPO)を申請しており、5月にも上場すると見られているが、IPOを控える企業にとって訴訟沙汰は避けたいもの。