米アップルが、タブレット端末「アイパッド(iPad)」について、現行モデルよりも一回り小さい製品の試作機を作り始めたと米ウォールストリート・ジャーナルが報じ、話題になっている。
試作機のサイズは8インチ、LGなどが協力
情報筋が同紙に伝えたところによると、アップルはアジアの部品メーカーの幹部と交渉しており、既に8インチの設計デザインを見せている。
また台湾のAUオプトロニクス(友達光電)や韓国のLGディスプレイといったパネルメーカーがアップルに協力して試験パネルを作るという。
アイパッドの初代モデルと2世代目の「アイパッド(iPad)2」はともにスクリーンの大きさが9.7インチ。アイパッドについては3月初めにも3世代目の製品が発表されるとの観測が流れているが、ウォールストリート・ジャーナルによると今回の試作機はそれとは異なるもののようだ。
3世代目のアイパッドがこれまでと同じサイズで、ディスプレイの解像度が大幅に向上するのに対し、8インチモデルの解像度は従来モデルと同じと同紙は伝えている。
新興国市場では小型で安価な端末が人気
9.7インチは、故スティーブ・ジョブズ氏がタブレット端末の機能を十分に生かすために必要不可欠な最小限の大きさと主張し、アップルが固執してきたサイズ。
このことから、同社が異なる大きさのアイパッドを手がけるとは考えられないという意見も聞かれるが、ウォールストリート・ジャーナルによると、アップルは常に様々な大きさの試作機で実験を繰り返しており、製品化に至るかは分からないが、こうした動きは特段変わったことではないという。
アップルがアイパッドの初代機を発売したのは2010年の4月、アイパッド2を発売したのは2011年の3月。前述のジョブズ氏の発言はこの間に聞かれたもので今は状況が少し変わっている。
例えば韓国サムスン電子の「ギャラクシー・タブ(Galaxy Tab)」シリーズは、7インチ、 7.7インチ、8.9インチ、10.1インチと異なるサイズを用意するようになった。さらにサムスンは5.3インチと大型のスマートフォン「ギャラクシー・ノート(Galaxy Note)」をもまもなく発売する。