フィンランドのノキアが、同社の重要な特許5件が米アップルに侵害されたとして、米ウィスコンシン州の連邦地方裁判所に提訴した。
アイフォーンだけでなくアイパッドも特許侵害
アップルのスマートフォン「アイフォーン(iPhone)」に加え、新型タブレット端末「アイパッド(iPad)」に使われている技術もノキアの特許だとして、「(アップルによる)非合法な使用をやめさせる」としている。
アイフォーンは、2010年の第1四半期に過去最高の875万2000台を販売しており、今やアップルで最も売れる商品。アイパッドは米国で4月3日に発売し、同月末までの1カ月間で100万台を販売している。
今回ノキアが問題にしているアイパッドは、4月末に米国で販売を始めた3G(第3世代)データ通信対応モデル。こちらは日本を含む海外9カ国では5月10日に予約受付を開始、5月28日に販売が始まる予定だ。
ノキアは、音声、データ通信の技術、アプリケーション内位置データ、アンテナ構造などに関する特許がアップル製品に無断で使われていると主張している。
これらの技術は、ノキア製品の設計、性能の向上に貢献している重要な要素で、中でもアンテナ構造に関する技術は部品の省スペース化をもたらし、より小型の機器の実現を可能にしているという。
5件目の訴訟に発展
ノキアがアップルを提訴するのはこれが初めてではない。またアップルもノキアを反訴しており、両社のモバイル技術を巡る法廷闘争は今後さらに広がっていきそうだ。