オンラインCRM(顧客情報管理)サービス大手の米セールスフォース・ドットコムが、企業名簿サービスを手がけるジグソーというベンチャー企業を買収するというニュースが入ってきた。

 セールスフォースの発表資料によるとこの会社は「オンライン百科事典『ウィキペディア』スタイルのクラウド情報源モデルを採用した、企業名簿データベースを手がけている」。少し調べてみたら、同社が物議を醸している会社ということが分かったのでリポートする。

100万のユーザーが他人の名刺情報を投稿

 ジグソーは、ユーザーがオンラインで投稿する個人情報を公開している企業。同社によるとデータベースには現在、約400万社の2100万人分の名刺データが格納されており、それらには個人名、企業名、肩書き、会社所在地、電話番号、電子メールアドレスなどの情報が入っている。

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クラウドソーシングでは、ユーザーの協力によりデータを収集〔AFPBB News

 同社のサービスには100万人以上のユーザーが参加しており、そうしたメンバーは1日に2万5000件以上の情報を追加・更新している。これにより常に最新で正確なコンタクト情報が容易に入手できるとしている。

 ワシントン・ポストも掲載している、テクノロジー系ニュースサイトの記事によると、同社は現在はやめているものの当初は、情報をアップロードしたユーザーにお金を支払っていた。

 今は、ユーザーが情報を投稿するとポイントを与え、情報を取り出すとポイントを差し引くという仕組みを取っている。