来年4~6月期にもIPO(新規株式公開)を計画していると伝えられる米フェイスブックだが、同社はそれと並行して組織拡大計画も進めている。現地時間12月2日、同社は米ニューヨーク市に開発拠点を開設すると発表した。
米カリフォルニア州に本社を置く同社が、初めて西海岸以外の地域に設ける大規模開発拠点となる。来年初めにもマンハッタンのグランドセントラル駅近くに「エンジニアリングオフィス」と呼ぶ施設を開設する予定だ。
同社サイトに1カ月に1度以上訪問するアクティブユーザーの数は8億人以上に上るが、今後さらに人員を増やしてサービス拡充を図り、こうしたユーザーの需要に応えたいとしている。
この開発拠点開設の発表会には、ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏も登場し、イベントは大々的に行われた。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、ハイテク産業の促進を優先させるというのが、ブルームバーグ市長第3期目の政策。東海岸の優秀な人材を獲得したいというフェイスブックの考えと一致したもようだ。
従業員、本社ともに急拡大へ
フェイスブックは2004年に米マサチューセッツ州ケンブリッジで創業したが、その年にヒューレット・パッカード(HP)などが本社を置くカリフォルニア州パロアルトに移転している。今年の2月にはそこから10キロメートルほど離れたメンロパークに移転すると発表し、話題になった。
この新本社の敷地面積は23万平方メートルと、東京ドーム5個分という広さ。敷地内には9つのビルがあり3600人以上を収容できるのだが、同社は隣接する東京ドーム2個分の土地も購入しており、こちらは、予想を上回る成長を遂げた場合の予備の敷地。