ゴールデンタイムのニュースで、なかなか興味深いリポートをしていた。それは、「作家で食べていけるか?」というもの。毎年この時期にパリで行われる Salon du Livre(サロン・デュ・リーヴル=ブックフェア)にちなみ、様々なメディアが取り上げている本にまつわる話題の1つである。
作家だけで暮らせるのは全体の10%未満
ブックフェアの会場端的に言えば、フランスで本の売り上げの収入だけで暮らしていけているのは、30人くらい。
作家全体として見ると、そのうちの半数はほぼ無収入であり、年間1万5000ユーロ(1ユーロ=130円として195万円)以上の収入があるのは、9%ほどしかいないらしい。
ちなみに、昨年(2009年)1年間で、3807の小説が発表されたそうだが、ベストセラーの目安となる5万部を売り上げたのは、そのうちの20冊ほど。
つまり1%にも満たないわけで、それによって得られる収入、約10万ユーロ(1300万円)を手にしたのはやはり20人くらいと、ほんの一握りの作家に過ぎないという。
さて、そのブックフェアであるが、国内の300の出版社のほか、25カ国から100を超える出展があるという大イベントで、今年はスタートしてから30回目という、いわば記念の年に当たる。
元々フランスという国が文学、あるいはもっと広い範囲の出版文化に対する思い入れが深いお国柄ということもあり、冒頭のテレビニュースはもとより、ラジオ、雑誌などの様々なメディアがこのフェアを話題にするなど、注目度は高い。
著名作家のサイン会には長蛇の列
会場で開かれていたトークショーさらに、個人的なレベルで言っても、本というのはフランス人にとってかなり身近な存在。
例えば、長いバカンスには必ず数冊の本を用意していって、夏の海岸で、あるいは雪山の暖炉の傍らで過ごす時に欠かせないものだったりするし、クリスマスプレゼントの選択肢として、本、さらに写真集などの豪華本は、かなり上のほうのポジションにつけている。
そんなわけで、数あるサロンの中でもブックフェアの入場者数は多く、会期も6日間と、ほかのサロンに比べてかなり長い。
ブックフェアの会場会場の様子は、さながら、大小の本屋さんがここに集結したといったもので、平積みになった膨大な量の本が訪れる人を待っている。その内容は、文学書もあれば、子供向けの本、写真集、料理本と様々。
さらに、クラシックな革装丁の希少本を扱うスタンドや、紙専門の出展者もあるといった具合に、本にまつわるほとんどすべての要素が網羅されている。
そして、所々にステージが設けられて、トークショーなども開催されている。また、多くの来場者が楽しみにしているのが、作家たちによるサイン会。各出展ブース、つまりそれぞれの出版社は看板作家を連れてきており、彼らが登場する時間にはかなりの行列ができる。
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