「サイデスカー」というのをご存じだろうか?
これにピンとくる方は、恐らく私と同じで、かつて大人気を博したテレビ番組「おれたちひょうきん族」の時間を毎週毎週心待ちにしていたこどもだったに違いない。「サイデスカー」というのは、ビートたけしさん扮する「タケチャンマン」の愛車の名前。このコーナーのイントロの部分で、テーマソングと一緒にいつもちらっと登場していた。
ビートたけしのギャグを外国人は理解できるのか
週刊誌の表紙。「北野武 イメージの巨匠」の見出しが私はこのネーミングをいまだに秀逸だと思っているけれども、その面白さをフランス人に説明するのは難しい。
まず「さいですか?」という日本語のニュアンスを分かってもらう必要があるが、そもそも日本語を解さない人に、この方言の響きの味わいが想像できるわけがないし、最後の間伸びした「ー」に車の外来語「カー」をひっかけたこのあたりのセンスになると・・・。
と、ギャグの面白さを大真面目になって、言葉で説明しようとする方が野暮。ギャグは一瞬にしてウケてなんぼのもの、だろう。
前置きがすっかり長くなってしまったが、今、パリで、「Takeshi KITANO」が話題になっている。
といっても、彼が話題に上るのはなにもこれが初めてのことではなく、彼の監督作品が公開になるたびに、多くのメディアが取り上げ、ヴェネチア映画祭などで賞を獲得する前から、フランスは映画人としての彼のファンだったといっていい。
映画人としてだけではない北野武の評価
カルティエ財団ただし今回はちょっと特別で、これまでフランス人の中に定着していた映画人としての Takeshi KITANO のほかに、Beat Takeshi の部分も一挙に紹介されるという企画が話題になっているのである。
場所は、Fondation Cartier(カルティエ財団)。
現代のフランスを代表する建築家ジャン・ヌーヴェルの設計による緑に囲まれたガラス張りの空間で、常に斬新なコンテンポラリーアートの展覧会を行うことで知られる、いわばモダンアートの潮流を語るうえでは欠かせない場所である。
そこで、3月11日から9月12日までの半年間という異例のロングラン開催となる「BEAT TAKESHI KITANO」展が始まった。
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