最終的な金額は分からないが、新型インフルエンザのワクチンの購入に1000億円以上の税金が使われるらしい。これに対して、愚かしい、と一喝する医療の専門家がいる。
ワクチンに多額の税金は全くのムダ
免疫学の世界的権威である安保徹・新潟大学大学院教授である。「何たるムダ。効果もほとんど期待できないワクチンに、なぜこれほどの税金を投入するのか。愚の骨頂である」と手厳しい。
最終的には接種を受ける人の負担になるが、国や市町村でもかなりな額の補助が行われる見通しだ。安保教授は続けて言う。
「ワクチンなんて歴史的に効いたためしはほとんどありません。弱めたウイルスを使ってワクチンを作っているわけで、本物の抗体ができないのです。今までにワクチンを打った人で、その後インフルエンザにかからずに済んだという例は1つもありません」
もっとも、安保教授は効果がゼロと言っているのではない。効果はあっても極めて限定的であり、それに頼り切るのはいかがなものかと言うのである。医療の世界はただの水でも効果がある場合がある。人間には本来備わっている強い自己治癒力がある。精神的な効果でそれを高められれば、それ自体が治療であることに変わりはないのだ。
しかし、「新型インフルエンザだ。大変だ。政府はなぜ十分なワクチンを手当てしないのだ」と騒ぎまくる国民に、「分かりました。本格的な流行期の前にできるだけ手当てしましょう」と1000億円以上をぽんと出そうとする政府も政府。さらに、インフルエンザの猛威を喧伝して不安を煽るだけの有難い大手メディアがいる。
新型インフルエンザの正体は一体何なのか。発生当初の世界的パニック状況ならいざ知らず、既に十分な証拠が集まって正体が明らかになり始めた現在、熱に浮かされたようにワクチン、ワクチンと騒いでいる姿は、ある意味、滑稽でしかない。
若い人よ、積極的にインフルエンザにかかりなさい!
安保教授は言う。「これだけ流行し始めた新型インフルエンザで毎日、何人が亡くなっているか。その数字を見ただけでも、毒性が弱いことははっきりしています。ここは効果がほとんど期待できないワクチンに頼るのではなく、自分の力で解決すべきです」。
自分の力とは免疫力だ。新型インフルエンザは若い人がかかりやすい。これは国民が免疫力をつけるうえで好都合でもある。
「若い人は免疫力が高いのです。でも、様々な病気になるのは抗体がないからです。若い人たちがこの際、一気に新型インフルエンザにかかって抗体を作ってくれれば、ワクチンで作った抗体よりもずっと効果がある。しかもこっちはタダですよ」と安保教授は言う。