パリ上空に名シェフが勢ぞろい

このご時勢に1人10万円以上のランチとは

2009.09.15(Tue) 鈴木 春恵
筆者プロフィール&コラム概要

 9月になると、街全体が目が覚めたように活気づくパリ。あちらこちらで見本市や様々なイベントが開かれている。そんな中、さすがは美食の都ならではというイベントが開かれている。

パリ上空50メートルに舞い上がった特設レストラン

 その名は「dinner in the sky」。パリの中心部にあるチュイルリー公園で、空中に浮いた状態で食事を楽しむというもので、「Cuisine Créative(キュイジーヌ・クレアティヴ)」という雑誌の主催による。

上空レストランをまず自ら体験するパリきっての有名シェフたち

 二十数人がテーブルを囲めるようになったプレートを地上50メートルまでクレーンで吊り上げるという設定も奇想天外だが、食事の内容も半端ではない。もてなすのはフランスを代表する星つきシェフ10人。

 さらに、フランス大統領府エリゼ宮の厨房を1974年から預かってきたシェフと、「ホテル・リッツ」のバー「ヘミングウェイ」のバーマンも参加するという、まさに前代未聞の試みだ。

 会期は9月11日から15日までの5日間。その間の毎日、ランチ2回(12時~、13時半~)、ディナー3回(19時~、20時半~、22時~)を代わる代わる担当するシェフの顔ぶれにも驚かされる。

有名シェフたちを乗せてレストランはパリ上空へ

 日本でもおなじみのピエール・ガニエール、「ル・ムーリス」のヤニック・アレノ、「アルページュ」のアラン・パッサール、「プレ・キャトラン」のフレデリック・アントン、「ル・グラン・ヴェフール」のギー・マルタン、「ホテル・リッツ」のミシェル・ロットらは、いずれもパリのスターシェフだ。

 このほか、アヌシーのマーク・ヴェラ、ポーラックのティエリー・マークス、ソーリューのパトリック・ベルトロン、カンヌのクリスチャン・シニクロピと、フランス地方の名店を率いるシェフも参加する。

 初日の午前中に開かれたプレス発表では、これらのシェフが勢ぞろいして、彼ら自身がまず空のレストランの座り心地を体験するというので、たくさんのメディアが駆けつけていた。

 この日の朝はうす曇り、肌寒く、風の当たるのが気にかかる。羽織っていたコートを脱いで、目にまぶしいほどの白さの仕事着姿になったヤニック・アレノ氏に、このイベントについての質問を向けると・・・。

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出版社できもの雑誌の編集にたずさわったのち、1998年渡仏。パリを基点に、フランスをはじめ、ヨーロッパの風土や文化、人々の暮らしをテーマにした取材を、文と写真で展開している。


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欧州は観光ばかりでなく農業や地方の活性化、また少子高齢化対策などでも日本が学ぶべき点が多い。日本が課題とするこうした点を欧州ではどのように克服しようとしているのかの実例をお送りする。また、欧州で高く評価される日本の芸術・文化などのソフトパワーについてレポートする。