写真提供:共同通信社/Anadolu Agency via Getty Images/ゲッティ/共同通信イメージズ

 ゲームはもはや、単なる娯楽ではない。世界市場は約30兆円規模に拡大し、日本でも主要エンタメ企業の時価総額が自動車産業を上回るなど、「基幹産業」として存在感を強めている。『ゲームビジネス』(岡安学著/クロスメディア・パブリッシング)から一部を抜粋・再編集。全3回にわたり、成長を続けるゲーム産業の構造と、ヒットや強い知的財産(IP)を生み出す仕組みに迫る。

「ポケモン」などのIPが持続的な支持を得てきた背景にある戦略とは何か。“一発屋”で終わらせないための分岐点を探る。

世界的キャラクターの強さを支えるもの

ゲームビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)

 第1回でキャラクターIPのランキングを紹介しましたが、そのほとんどが日本もしくは北米の企業が持つIPです。

 日本と北米以外ではキャラクターIPによるビジネスがないようにすら感じます。もちろん、北米以外の海外でもそこそこ知名度の高いキャラクターIPはないわけではありません。

 たとえば、オランダのミッフィーやロシアのチェブラーシカ、イギリスのきかんしゃトーマス、フランスのバーバパパ、ノルウェーのムーミンなど。しかし、そのほとんどが昔からの根強いファンに支えられたものであったり、過去に親しんだ記憶のあるキャラクターであったりするため、ランキングに載るキャラクターに比べ、弱い部分もあると感じられます。

 それに対して、ランキングに載っているキャラクターの強さを支えているのは「現役感」です第1回でIPを出し続けていることの重要性を指摘しましたが、それが、ゲームでも他のジャンルでも、世界的キャラクターとなるための秘訣なのです。

 ハローキティは作品としてのリリースはないですが、「仕事を選ばない」と言われるほど、コラボレーション先を選ばず、さまざまなシーンで見かけます。ディズニー系もディズニーチャンネルの専用配信チャンネルを持ち、世界各国にテーマパークを展開し、そのIPをフル活用しています。つまり、IPの知名度を落とさないように、絶えず燃料を投下し続けているわけです。