厚生労働省から「睡眠応援大使」に任命されたピカチュウとカビゴン。エンタメの枠を超え、ゲームIPの活用が広がっている(2025年6月)写真提供:共同通信社
ゲームはもはや、単なる娯楽ではない。世界市場は約30兆円規模に拡大し、日本でも主要エンタメ企業の時価総額が自動車産業を上回るなど、「基幹産業」として存在感を強めている。『ゲームビジネス』(岡安学著/クロスメディア・パブリッシング)から一部を抜粋・再編集。全3回にわたり、成長を続けるゲーム産業の構造と、ヒットや強い知的財産(IP)を生み出す仕組みに迫る。
世界トップクラスの収益力を持つIPとなった「ポケモン」。次々とキャラクターが生まれ、消えていく現代において、なぜその人気を維持し続けられているのか。
なぜ日本のゲームには世界的な人気があるのか
『ゲームビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)
ファミコンやスーパーファミコンの時代は日本のゲームが世界を席巻しており、その潮流は今でも残っています。
しかし、AAAタイトル(莫大な開発費を投じてつくられた大規模なゲーム)や、1億人のユニークユーザーを持つタイトルの多くは、海外からリリースされています。
『マリオカート8デラックス』や『ゼルダの伝説 ブレス オブ ワイルド』のように、世界中で売れており、販売本数も3000万本を超えるタイトルはありますが、グローバルで見ると以前のような覇権を取れているとは言いがたい状況です。
しかし、いまだに日本でのゲームのイメージが根強く、インバウンドでゲームを目当てに来日する人もいます。それは何故でしょうか。
それはゲームそのものではなく、IPとしての強さが日本のゲームタイトルにあるからです。
アメリカの金融系企業であるTITLEMAXの発表によると、2018年までのIPの累計収入ランキングで堂々の1位となったのは、ポケットモンスターです。約13兆5000億円の総収益があります。2位以下は、ハローキティ、くまのプーさん、ミッキーマウス、スター・ウォーズ、アンパンマン、ディズニープリンセスと続き、そこに並んでいるのは、アニメやキャラクタービジネスのIPです。






