
日本食ブームが世界で広がる中、米国進出を目指す日本企業は商習慣や規制など多くの課題に直面する。本連載では『日本企業が成功するための米国食農ビジネスのすべて 商流の構築からブランディングまで』(石塚弘記、關優作、田中健太郎著/翔泳社)から、内容の一部を抜粋・再編集。進出に成功した日本企業や参入を支援する企業へのインタビューを中心に、巨大市場攻略のポイントを明らかにする。
今回は、日本企業による米国市場進出の成否を左右する「アウトソースセールス」(営業力の外注)について、その種類と違いを解説する。
日系企業躍進の鍵を握る「アウトソースセールス」の存在
■ 営業力を外注する
さて、少し遠回りになってしまいましたが、「ネットワークを活用する」とはどういうことか。それはつまり、「営業力を外注する」ということです。
具体的には、「ブローカー」、「 セールスレップ」と呼ばれる存在です(図7-1、本章ではこの2つの存在を「アウトソースセールス」と呼びます)。
アウトソースセールスは、知見とネットワークを活用して、メーカーの代理として新たな販路を開拓したり、既存導入店舗の売上を増加させたりする役目を担います。