※本コンテンツは、2023年1月19日(木)に配信したJBpress/JDIR主催「第4回 金融DXフォーラム」の特別講演4「<みずほ>が目指すDXについて」の【講演動画】と【全文採録記事】で構成しています。

 みずほフィナンシャルグループ(以下みずほFG)では、社会や顧客のペインポイントを解決し、新たな価値を創造することを目指して、独自の強みを生かしたDXを推進しています。みずほFG取締役 兼 執行役副社長(代表執行役)の梅宮 真氏は、2022年4月にデジタルイノベーション担当(グループCDIO)に着任以降、みずほグループの「ありたき姿」の実現に向け、さまざまなDX推進の取り組みに尽力しています。

 梅宮氏は「みずほの企業理念はお客さまや経済、社会に対し<豊かな実り>を提供し続けることである」としたうえで、グループの成長戦略とそれを支える企業風土改革の実現には、DXが大きく寄与すると語ります。

 2021年に生じた一連のシステム障害を受け、業務改善計画に基づく施策を実施し定着に向けた取り組みを継続する中、みずほFGが経営の最優先事項として注力しているのが企業風土改革です。社員の声を反映した企業風土改革や人事制度改革、DX人材育成の取り組みなど、“挑戦するカルチャー”を醸成するための多数の施策を実行しています。

 また、成長戦略については、みずほFGが特に重要視する「DX注力領域」として、「金融DX」「ESG」「Tech起点」という3領域が挙げられています。金融DX領域においては、QRコード決済基盤「J-Coin Pay」を提供しているみずほ銀行が、2022年夏、企業や自治体のアプリなどに決済機能を組み込む「ハウスコイン」サービスをリリースしました。

 ESG領域においては東京都八丈町や北海道更別村といった自治体のDXを支援しているほか、Tech起点領域ではメタバースに注力し、メタバース上での決済・本人確認など金融機関ならではの取り組みを進めています。このように「DX注力領域」における取り組みを推進する一方、DX分野におけるGoogleとの戦略的提携も進んでいます。

 みずほFGにおけるDXとは何か。また、成長戦略や企業風土改革にDXがどう資するのか。組織の「ありたき姿」を実現するためのDX戦略について、梅宮氏が具体的な共創事例を交えて紹介します。