※本動画コンテンツは、2022年8月23日(火)に配信したJBpress/JDIR主催「第3回金融DXフォーラム~デジタルテクノロジーの活用による金融イノベーションの実現~」の基調講演「ビッグテックがもたらす金融DX戦略と既存金融機関に求められるグランドデザイン」のアーカイブ配信です。

 次世代の金融シナリオとサービス開発が進む中、Amazonは、レジレスコンビニ「Amazon GO」の他、1-ClickやAlexaも決済手段と位置づけて、人々の生活全般をカバーする便利な決済手段で覇権獲得を狙います。そのためAppleは、Appleカード、Apple Pay、Apple Oneの三位一体のビジネスで、高い信用力を背景に金融やヘルスケアサービスを次々に展開し、生活サービス全般のエコシステムを築きつつあります。

 日本国内の最重要事例は、ヤフー、LINE、PayPayの3つの起点から経済圏を拡大しているソフトバンクの躍進です。QRコード決済から、金融サービス、EC・小売などに誘導する事業構造で、非常に強力な金融プレイヤーになりつつあるのは周知のとおりです。

 一方で、世界の潮流はESG(環境・社会・ガバナンス)にあり、企業、社会双方のサステナビリティを両立する「SX(サステナブルトランスフォーメーション)」や、ガバナンスを重点に追求してくる「ESGアクティビズム」に対峙することが、企業にとって不可欠になりつつあります。

 わが国の金融庁では「ITガバナンス」の定義をはじめ、既存金融機関のデジタルシフトについて多くの提言をしていますが、中でも象徴的なのは「顧客中心主義」を明記していることです。あらゆる定義が変わる中で、自らがどのような存在になるのか。顧客中心主義を起点にグランドデザインを刷新することが今、全ての金融プレイヤーに求められています。

 本動画では、数々の著書で将来の金融シナリオを予測してきた立教大学ビジネススクール教授の田中道昭氏が、ビッグテックの最新動向や新たな競争条件を示しながら、既存金融機関に求められるグランドデザインを詳しく解説します。