※本動画コンテンツは、2022年6月16日(木)に配信したJBpress/JDIR主催「第10回 ワークスタイル改革フォーラム」の特別講演1「人の成長なくして企業の成長なし」のアーカイブ配信です。

 日本を取り巻く経済環境は1990年頃を境目に大きく変化している。経済が順調に成長を続けていた1980年代までは、企業はさほど努力をしなくても商品が売れ、市場は拡大し続けました。しかし、1990年代以降は成長率が低下、少子高齢化やインターネットの台頭も相まって、企業は過去や他社と同じことをしているだけでは業績を上げることが難しくなっていきました。

 また、それに伴って企業の求める人材や雇用・人事システムも変わりつつあります。職務や勤務地、労働時間が限定されないメンバーシップ型雇用から、それらのいずれかが入社時点で決まっているジョブ型雇用が注目され始めます。終身雇用・年功序列を前提としたメンバーシップ型雇用では、組織への忠誠心が高く同質の人材が集まりがちでしたが、ジョブ型雇用は自律性と自立性を備え、前例にとらわれない人材が本領を発揮しやすい制度です。そしてこれからの不確実性の高い時代には、このような「尖った人材」が求められるようになります。

 しかし、ジョブ型雇用の導入だけでは十分ではありません。さらに必要になるのは、パーパス経営と従業員のウェルビーイングの向上です。企業のビジョンや存在意義を従業員にしっかりと浸透させ、かつ従業員が気持ち良く働ける環境づくりに努力を惜しまない企業こそがジョブ型雇用で成果を上げることができるのです。

 本動画では、慶應義塾大学大学院教授の鶴 光太郎氏が、今注目されているジョブ型雇用の定義や必要性、これからますます重要性が高まるパーパス経営とウェルビーイング向上が企業に与える影響について、研究データも引用しながら分かりやすく説明しています。