東京センチュリーは、リースを祖業とした企業である。2009年にセンチュリー・リーシング・システムと東京リースが合併して東京センチュリーリースが生まれた。合併直後は、国内リース事業分野の資産残高が全体の8割を占めていたが、その後、国内オート、スペシャルティ、国際事業という新たな領域が拡大し、「リース」の範疇にとどまらない事業を手掛けるようになった。そのため、2016年に社名から「リース」を取り、「東京センチュリー」となった。2022年3月末時点では、国内リース事業分野の資産残高の比率は全体の28.3%にまで低下している。

 現在は、新規ビジネスの創出を目指して、国内外のパートナー企業との共創による「金融×サービス×事業」を融合したビジネスモデルの展開を指向。そうした中で、同社はIT活用に積極的な姿勢を見せていて、経済産業省と東京証券取引所が選定する「DX銘柄」に今年まで3年連続選ばれるなど高い評価を受けている。

 体制としては、2020年12月に経営企画部門内にDX戦略の企画・推進を担う部署として「DX戦略部」を設置。また、2020年度には、新規事業提案制度「TC Biz Challenge」も開始している。

 東京センチュリーのDXの取り組みとしては、RPAなどの社内システムや、レンタカーのスマホアプリなどで成果を上げているが、ここでは、同社がどのように共創による新規ビジネスの創出をしているかをみてみたい。

【新事業創出の手法】 サブスクリプションを金融面から支援

 同社は、2017年にサブスクリプション管理プラットフォームを提供しているビープラッツと資本業務提携をして、サブスクリプションによる新しいビジネスモデルの検討を開始した。リース事業によってモノを貸すことで利用企業の資金面の負担を軽減する事業をしてきた経験が、モノを使って生み出される体験・価値(コト)を継続的に提供するサブスクリプションという事業の支援を可能にしたといえる。

 サブスクリプションサービスとして、同社は2019年に「IoTサブスクリプション・マーケットプレイス」、2021年に「POWER CONTINUE」という新規ビジネスを、それぞれパートナー企業との共創で実現した。