電気自動車(EV)大手の米テスラは4月2日、2022年1~3月におけるEV世界販売台数が前年同期比68%増の31万48台になったと発表した。
テスラCEO「窮地から救われた」
米ウォール・ストリート・ジャーナルなどの米メディアによると、株式市場の事前予想は約31万7000台で、実績はこれを若干下回った。だが、サプライチェーン(供給網)問題や中国のロックダウン(都市封鎖)という逆風の中、テスラのEV販売は好調に推移したという。
テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)は4月2日、ツイッターに投稿し「サプライチェーンの中断や中国のゼロコロナ政策で非常に困難な四半期だったが、社員と主要サプライヤーの優れた仕事によって窮地から救われた」と述べた。
ロイターによると、ライバルのトヨタ自動車や米ゼネラル・モーターズ(GM)、韓国・現代自動車などの自動車大手はいずれも22年1~3月の米国販売台数が1年前から減少した。
テスラの22年1~3月期におけるEV販売の車種別内訳は、小型車「モデル3」と小型SUV(多目的スポーツ車)「モデルY」の2車種が合わせて29万5324台。新型車への切り替えで1年前に製造を中止していた高級セダン「モデルS」と高級SUV「モデルX」は計1万4724台だった。
テキサス州の完成車工場オープン
テスラは21年初頭、EV販売が今後数年間、平均50%の伸びで推移するとの見通しを示していた。だが21年の販売台数は前年比87%増の93万6172台となり、過去最高を更新した。