米アップルが2022年に3月8日に発表した廉価版スマートフォン「iPhone SE」の新製品(第3世代)は、アナリストから高評価を得ていると、ロイター通信などが報じている。
2年ぶりの刷新、5G対応、主力機と同じ半導体
比較的低価格の新モデルは、韓国サムスン電子から中国vivo(ビボ)まで、ライバルがひしめくアジア市場でiPhoneの魅力を高めるはずだと、アナリストはみている。
SEの刷新は約2年ぶりだ。心臓部を担う「SoC(システム・オン・チップ)」は、2021年秋に発売した「13」シリーズと同じ半導体を採用し、新たに高速通信規格「5G」に対応させた。
米投資会社コーエン・アンド・カンパニーのアナリストは「新型iPhone SEは、特にアジアの価格に敏感な消費者の間でシェアを伸ばすのに効果的だろう」とし、期待できる市場として中国とインドを挙げた。
SE最新モデルの価格は429ドル(日本は税込み5万7800円)から。この最低価格は、4G対応だった前モデルの399ドルより30ドル高い。だがコーエンのアナリスト、クリシュ・サンカー氏は、「新モデルは性能が大幅に向上しており、十分に価格競争力がある製品だ」と指摘している。
iPhone SEは息の長い製品
前モデルの第2世代SEは20年4月に発売された。アップルは毎年秋に主力モデルの新製品を発売し、数年に1度SEを市場投入する。SEは主力モデルと異なり、発売後2年近くが過ぎても人気や勢いが持続する息の長い製品だ。